本日も曇天。
ですので今日はどんな感じで作っているかを少し紹介します。
新作キーホルダー。密かなテーマは「ひっかける」と「儀式」。
キーケースの形を導く為の過程。一部です。にしても沢山捨てたなー。
「ひっかける」形を追ってゆきます。ひっかけたくなる形を探るため、
穴のサイズ、位置、全体のバランスを追ってゆきます。
「ひっかけたくナーレ、ひっかけたくナーレ」と呪文のように唱えながら…
田舎のおばあちゃんが、久々の孫にスープを作る時、木べらで鍋をかき混ぜながら
「おいしくナーレ、おいしくナーレ。」とこんなイメージが頭に浮かぶ。
ここは、焦らず時間をかけてじっくり、と。
だいぶ煮詰まってきました。ここまでくると、左の紙のように、白い紙で隠したり、
見えを変えながら、形を詰めてゆきます。
細かい要素を調整しながら、詰めてゆきます。ここまでくると、同じ形に見えますが、
それでも、「ひっかけたくナーレ。」と最後まで手を抜かずに。
そして、出来ました。ひっかけたくなるキーホルダー。
ドアにフックをかけたり、いつもの位置にひっかけて…
もうひとつのテーマは「儀式」。
例えば僕が家に帰る前に、電車で多摩川をこえます。川をこえるという事で、
「嗚呼、帰ってきたな」と思えるのです。
それと同じで、家に帰り鍵を引っ掛ける事で、
「家に帰って来たな。」と思えるようなモノにしたい、という欲張りな気持ち。
キーホルダーの形を導くのに一ヶ月…
ひとつのモノを作るのに、こんなにも向き合って作れる事が、贅沢だな、と
思いました。おそらく見ても変わらないような部分にも時間を費やし、
なんとも有難いな、といろんなものに感謝の気持ちすら芽生えてくる。
明日は曇りのち晴れ。
おそらくアップ出来る事でしょう。
そして、このブログを書いてる間に「ひっかけ隊」と称し、近所のいろんなものに
引っ掛けてみようと思いつきました。ひっかけ隊ブログもお楽しみに。
大坂の「引っかけ橋」で写真撮影したいな、と心が旅へと揺れるのを、ぐっと
押さえるのでした。
2010.10.25
引っ掛けたくなるキーホルダーの出来るまで
2010.10.25 |
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