2019.4.15
復活
ず~っと、ずっと言いたかった一言を言います。
復活しました!
これまで、作業再開と、ごにゃごにゃした言葉で書いておりましたが、
工房に建具も入り、ビニールシートも取り払われ、
落ち着いた状態で、制作出来るようになりました。
これを復活と呼ばず、何という。
復活までの9ヶ月、とっても長かったです。
自分の中では、制作再開までの3ヶ月は前半戦。
そこからは後半戦と呼んでおり、
後半戦がなかなか、厳しい時間でした。
なんだか自分がすっからかんになったような気もします。
ですので、復活し、これからしっかりと歩んでいきたいという思いから、
ブログ書いております。
前半戦は、前にも心情を書いておりますので、
ここでは書きませんが、
後半戦の事についてはあまり書いてなかったと思います。
今でもどう書いたら、良いのかは少々戸惑っておりますが、
書きます。
後半戦は、言うならば宙ぶらりんな時間でした。
水没して2ヶ月くらいの時に、災害関係の本を呼んで、
精神状態などがどのようになるのか、知っておこうと思い、
何冊か読み、中井久夫さんの「災害がほんとうに襲った時」という
本の中に、4ヶ月の壁の話がありました。
緊張状態が続くと、4ヶ月くらいで伸びきったゴムのようになる、
と書いており、そうならないよう注意しようと、なるべく休み、リラックスするように
心がけておりましたが、
やはり、私も人間。休んだとて、やってきました。4ヶ月の壁が。
12月位から、急にキツくなってきました。
通常の時であれば、建具がなくても先に進もうと思えるのですが、
新しく上がった革が、根本から見直さなくては、というものでしたし、
革自体も磨きが入りにくかったり、今までの作り方ではうまくいかず、
制作に1.4倍くらいかかるようになりました。
革のベースを実験的に試したり、薬剤を研究したりして
制作やら、革やらのベース部分の見直しが必要になりました。
となると、活動のベース部分が揺らぎ、
この状況では先に進むより、空中分解しないよう、
しっかりと目の前の事に取り組もうと思いました。
制作に時間がかかるなら、じっくり時間をかけて、
革の見直しも一つ一つ、丁寧に。
そして、建具が入って、一つ終わったら、また一つと進めて行こうと
決めました。
アントニオ猪木はこう言ってます。
「ピンチというのは、ひとつのものじゃなくて、いろんなヤッカイな事がダマになって
やってくる。だからみんな負けちゃう。そのダマを一つずつやっつけていけば、
ピンチってのは必ず乗り切れる。」と
なので、僕が一つ一つというのは、ピンチの乗り切り方に
アントニオ案を採用したからです。良い言葉を覚えているものですね。
そして、建具は当初12月に入る予定でしたが、
おそらく様々な理由で5、6回くらい延期になりました。
建具が入ったら次に行こうという、目標設定が肩透かしをくらって、
なかなか前に進んで行かない。「この日に入る!」っていう日程が
遅れるほど、その回数が増えるほど、厳しさは増していったように思う。
建具は大学の友人に頼んでおり、12月に友人は大きな怪我をしてしまい、
お見舞いに行ったのですが、しみじみと「お互い今年は不思議な年だったね。」
と振り返しました。
別に誰も悪くないし、工房に入った建具を眺めていると、
とっても良い仕事をしてくれたと思う。これからの時間を支えてくれるだろうと
感じる。
共同で何かを作る喜びや、デザインすることの楽しさも存分に味わった。
自分が共同作業がこんなに好きだったんだ、
デザイン楽しい!というのはすごく新鮮な発見でした。
改めて、時間がたった今、自分には何が出来たんだろう、
と問いかけてみる。
今から考えれば、建具がなくたって、いろいろ先のことやれば
良かったじゃん、とも思う。でも当時は、そんな延び延びになるとは
つゆ知らず。
それでも、自分に出来た事と言えば、おそらく自分の事を伝える事だったと
思う。キツイならキツイと伝え、しっかり自分の事を伝えても
何も変わらなかったかもしれないけど、それでも、伝える事が大切だった。
改めて思い返すと、これまで自分の事を伝える事は、あまりやってこなかった
ような気がする。自分で何とかする、と全部自分の肩に乗っけていた気がする。
怪人ショイコマーってやつです。
僕が後半戦で学んだ事があるとすれば、伝える事の大切さです。
なので、その部分は変わりたいと思います。
そう思うから、こうやってありのまま書いている訳です。
(変化しまっせっていう、宣言みたいなものです。)
本当は、
ふっっっっかぁ~~つ
って復活の際には書こうと&書きたいと思ってましたが、
少し静かに、復活しました。ってのが今の気分です。
とにもかくにも、活動が止まると、流れみたいなものも
止まる。過去の事は水に流して(ブラックジョーク?)
ひとつひとつ動かしていきたいと、思う所存でございます。
2019.4.15 |
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