ANDADURA

BLOG

2011.7.10

図書館時代

僕が自分で図書館時代呼んでる時期がある。
24歳の春から夏にかけての3.4ヶ月。

その時の仕事をやめて、何をしようかと考え、幸い近所に
日本で3本の指に入る大きな図書館があったから、
よし、本を読もうと決めて、本ばかり読んでいた時期。

図書館で本を読み、その後公園に移って読み、暗くなってくると、
ビールを飲みながらカフェで本を読み、家に帰って読み、という生活。

今思い返しても、幸福な時期だったなぁ。

そんな図書館時代に読んで、良かった本をもう一度読みたくなり
ブックオフオンラインにて探すも、1冊しか見つからず。



改めて読み返している所。やはり良い。

この本に書かれている、5つの視点
・軽さ
・速さ
・正確さ
・視覚性
・多様性

は事ある事に、当てはめていたなぁ。
文学の話だけど、全然関係なくしっくりくる。

「私はこの第一回目の講義を〈軽さー重み〉の対立にあて、軽さの立場を支持
する事にいたします。これは、私が重さの立場をそれほど価値のあるものと考えて
いないという事ではありません。ただ軽さについてのほうが、いっそうお話したい
ことがあると考えているだけのことなのです。(中略)
私がしてきたことは多くの場合、重さからの離脱であった、と。」
『カルヴィーノの文学講義 イタロ・カルヴィーノ』

と冒頭から好き。こういう二律背反みたいな言い回しが当時24歳の僕には新鮮だった。
そして未だに、上の5つは僕の中の基準にすらなっている。

それにしても軽く生きたいものだなと思う、今日この頃なのでした。
2011.7.10 | note
page top